朝の散歩

 日中は、青い空と光りが勿体無いほどの秋の日でした。
 パンのお届けをかねての朝の散歩に、ウールと言っても薄手のものはもう寒いなあと思いながら、枯葉が走る道を見ながら手をこすり合わせていた。
 いつもと違う辻で曲がって、歩いていく。あまり通りかけることのない、秋深い家々の垣根は「さむくなりましたね・・」と話してくれているようです。
 途中からアスファルトではない土の上を歩くいつもの日曜日の散歩の道。昨日の雨の残した雫を足元に気にしつつ、足裏に土の何ともいえないやわらかさを感じながらほんのささやかな幸福に浸れるのでした。
 ひんやりした寒くなりつつある朝、北西の風は耳がすぐ痛くなる私には少し意地悪かな。そんな、きーんと冷たくなった耳を手のひらで温めながら歩いていると、どこかで鳴いてる鳥の声がしてきます。
 ずーと昔からそうだったなぁ・・冷たい風に耳がすぐキーンと痛くなるけれど、歩くのが大好きで、どこまでもどこまでも歩いていけそうだったなぁ。。