プルマン

プルマン

 言いたいことがあるの
でも
言葉はいつも素直とは限らない
ので
深く君の心を傷つけていたの
かな
ずっと我慢してやっと出てきた言葉
なのに
なんてぶっきら棒な物言いになって
しまうんだろ
細心の注意を払って
「・・・・?」
訊いたつもりだった
のに

言ってしまってからは
取り戻せないのかな
だから、なので
注意してたはずなのに
言葉ってやつは
君をえらく沈黙させたね

言い方が悪い!
そう言われるとね・・・

そんなにひどい言葉だったのかな


外の風に吹かれてみたかった

秋の午後
光は葉裏からやわらかに
届いてくる

もうすこしこの風に
吹かれていたい
ただ・・・

あれから君は無口な
ままで
他人行儀に
目を見ないまま
あいさつをするだけ

やっと
笑いかけるような言葉をかけても
その眼は
もう
違うところを
見ているようね