山形食パン

山形食パン

地球はお祭りさわぎ

地球はお祭りさわぎ

 暑い夏の朝、久々に聴きたくなった。そばで聴いてた二十歳のMは「優しい声だね」・・しばらくして、「泉谷?」と言って約30年前の彼の声を当てた。私にしたら、30年って、ものすごく遠かったり全然そんなに離れてなかったり・・・な感じなのだ。目を閉じてしまうと、すぐそばにあの頃の私が、やはり曲に心を預けているのが見える。と云うより私自身がそうなのだ。
『70年代か・・・いいなあ・・今、俺ら何歌っていいのか分からん。』らしいM。とはいっても、安保も反戦も終わりつつあったあの頃、どんな歌に共感していたんだろう?ニューミュージックとか言うマスメディアが作り上げた枠の中でただ聴いていたわけでもない。子供にあの頃聞いていた曲を教えることが恥ずかしくないのだが、たとえば二十歳のMがお父さんになった時、自分の子供に今聴いてる音楽を聴かせることが出来るのだろうか?二十歳の彼が今の私に『これいいよ、聴いて!』とは言うが・・・。