瀬戸物祭り

季節外れのおぜんざい

 一昨日歩きながら見ていた京都四条大橋のいつものやさしい鴨川が濁流になって、とても速い流れになっているのをテレビの画面で見て驚いた。信じられないくらいの脅威をまた自然は見せつけてくれる。その後、嵐山の渡月橋が氾濫しているのが映っていた。手元のスマホにはけたたましく緊急速報メールが鳴る。いつもと違って付けっ放しのテレビからは各地の災害の情報が入る。
 木を揺らせ窓に打ちつける風や強い雨が吹き過ぎる午前中が過ぎると、空が明るくなり風が止み雨も止み日が差し、あっけらかんとしてしまう。部屋に干していた洗濯物は全部空の下に広げた。嵐が去った後は心になんか残したままあっけらかんなのだ、いつも。災害を受けてない身だからあっけらかんなのかもしれないけれど。
 
 そんな時、久し振りの友達からメールが入りました。
「台風大丈夫でしたか?おかげで栗が落ちたので、持って行きます。家にいますか?」
あぁ・・どうしてるかなぁって思っていた友達なので会いたいのはやまやまなれど。つい今しがた他の友達と会う約束をしたばかり。もうすぐ出かけるのよと返事すると、その出掛ける前の少しの時間にわざわざ栗を持ってきてくれました。今しがたの約束をふいにすることも出来ず、ちょうど家でゆっくり話がしたかったのに残念です。こんなタイミングってあるのよね・・。
 
 タイミングと言えば、昨日は瀬戸物祭りに出掛けて駐車場に着いた時、係の方に「今日の販売は5時までです、ってただ今報告がありました」と聞きました。台風の影響を考えてのことだったようです。
「えっ!、後1時間もないねぇ。でも、少しでも見れるから良かったね。」と邦ちゃんと話しながら瀬戸物祭りの方へと坂を下りて行きました。反対方向に会場から戻ってくる人たちと逆らうようにどんどん坂道を歩きます。なんだか焦るぅ・・。

 川沿いのお店には時間が無いから今回は見ず仕舞いです。

 ゆっくりぶらぶら覗きたかったけれど、何軒かのお店で値段交渉しながら選ぶことが出来ました。でも結局何と何を買ったんだったっけ・・

 邦ちゃんが欲しかったのはお茶碗。わたしはボーっとしていて目にとまったものを。
一軒、ほとんどフクロウの焼き物を売っていたお店があって、そこではちょっとじっくり選びました。
「ばあちゃん、フクロウ好きやからなぁ。買って行こうかな」
「そうやね、持って行ったら喜ばはるんちゃう?」
 邦ちゃんのお母さんに小さな可愛いフクロウを。
 短時間でパパーっと終わってしまった瀬戸物祭りでしたが、行けただけでも良かったと思っています。毎年9月の恒例行事だからね。
 そう言えば、
「あのコンサートまた来年9月にしたら行こうか」
「そうやね、行こか」
 また恒例行事がこんな風に一つ増えて行きます。