初出勤の空青く

初焼き プルマン

 今日は初出勤でした。空青く、風優しく、寒さで手をこすることなく笑顔で朝の空を仰いでいました。幸せ・・。一人で居る時に笑顔になれる、この心の明るさ。車に乗りながらも「心が軽いねっ!」などと独り言を言ってたりする。
 出勤日とはいえ今日は早く終わったので、家に帰ったらちょうど12時だった。台所では邦ちゃんが何か作っています。ラーメンの麺を茹でている所のようで、二人前を作っていた。その一人前をわたしと父とで分けてねと言って、鉢三つに作ってくれた。
 父の寝ている部屋に「ただいま〜」と言うと、耳の遠い父は「おぅ、ごはんか〜?」と言う。あ、お腹減ってるのね。「今、お父さんがラーメン作ってくれてるからね」と大きな声で言うわたし。
 ご飯出来たよ、と言うとリビングのテーブルに来て父の所定の位置になってしまっている席に座って食べ始める。美味しいなぁとかごちそうさんとか、ちゃんと言ってくれる。食べ終わったらまた直ぐお布団に入ってしまう生活だ。だから、会話はそんなにないのだ。元々父とは喋ったと言うほど話したこともあまりないので今更と言う感じはある。ま、無理なく自然に。邦ちゃんには感謝しながら何でも話すようにしよう。朝は明るい大きな声で「おっはよう〜」と言う父だ。それには助かっている気がする。明るいのは何よりだから。でも、まだ笑顔は見たことがない。すっかりどこかに取り残されて忘れ去られてるような気がする。一人暮らしが長かったからかな。
 先日部屋に入れた古い仏壇に花入れがあったので、暮れにお正月の花と一緒に供えるようになってるお花を買って活けておいた。朝はその花の水を替えるのを進んでやっている。嬉しいのだね、処分するつもりの仏壇だったけど持ってきてよかった。きれいにしてくれた邦ちゃんに心からありがとう。父もそのことを邦ちゃんに伝えていたようだ。心は嬉しい時に柔らかく膨らむのかなぁ。もっと膨らんだら笑顔になるのかなぁ。