博多で旧友と再会

木曜日に焼いたメロンパン

 二男のお嫁さん家族との初顔合わせの件で福岡を訪れたのでしたが、もう一つお楽しみがあったのです。多分、、34年ぶりになるのかな、旧友との再会です。京都に一人暮らししていた時、同じアパートに住んでいた友達です。結婚後、わたしは石川県に。彼女は暫くは京都、その後結婚して広島から福岡へと行ったのでした。長男(現在34歳)が生まれた年に、京都から二人(まだ結婚していなかった)で会いに来てくれたのが最後のはずです。
 毎年のように年賀状で言葉を交わしたり写真を見たりで過ぎてきました。毎年のように書いていた言葉「会いたいね」が実現したのです。今回福岡に行くことが決まって、そのついでに彼女に会えるかなと思いつつも、福岡に行ってからの二男との行動がよく分からなかったので、会える時間があるのかどうか、あるとしたらいつになるのかはっきりしないままだし…
 と思っていた矢先に、ちょうど彼女がラインに入ったらしく、「電話番号で友達に追加されました」とかなんとか、そんなものはいつも無視するのですが、名前を見てびっくり。迷うことなく即メールをしました。これは1月に行く予定の1週間前の時でした。「実は週末福岡に行くのよ」から始まったメールでの話。その時は結局大雪で福岡行きは止めたのですが、会うことは約束できたのでした。
 26日はお嫁さん家との食事会で、その翌日の夜に会うことが決まりました。彼女たち夫婦とわたしと邦ちゃんの4人。京都でも会ったことがある4人で。
 わたしたちが泊まっているホテルの前まで来てくれることになりました。わくわく、そわそわ・・わたしに近付いてきたのは紛れもなく彼女。変わらないすらりと背の高いかわいい彼女、微笑みあって笑顔で再開。
 停めてある車に乗り込んで、その中で運転してくれている彼女の旦那様とも再会を喜び合い、彼女が予約してくれているお店へと行きました。彼女が博多に来て以来、とても懇意にしているお友達なのだと言う、そこの店主夫妻。いつもは日曜日は営業されていないのに特別開けてもらって貸し切りにしてくださいました。なんという…
 来る途中の車の中で「今日は邦ちゃんの誕生日なのよ、しかも還暦」とふとこぼしたのですが、お店に着いたときにそれを店主に伝えてくれたので、まさかの俄か還暦祝いにもなりました。金杯をいただき感激していた邦ちゃんでいた。美味しくて新鮮な日本料理、魚のお味はほんとに美味しかった。
 34年ぶりの4人なんていったいどんな話になるのだろう、なんて気遣いもなかったのですが。ごく自然体で、話があちこち飛んだり戻ったり。4人とも変わらないねぇ、と共通の思いだったようです。翌日の帰る時刻を伝えて、お見送りに行けたら行くかも、って言ってた彼女でした。
 3時間近くいたのかなぁ、お別れの時が来てタクシーを呼んでもらって博多駅近くのホテルへと帰りました。わたしも邦ちゃんもどんなにか感動して心豊かに満ち足りた気持ちで眠ったのでした。
 次の日の朝、昨日泊まった糸島のホテルの窓からはのどかな風景でしたが、ここはすぐ博多駅が見えます。ホテルに備え付けのメモ用紙に、彼女宛にメモ書きで手紙を書きました。ありがとうの感謝の気持ちです。もし会えるのなら渡そう、会えないのなら家に戻ってから送ろうと思って。
 博多を出るのは1時半ごろなので午前中は二人でゆっくり駅周辺をぶらりとできました。ホテルが駅のそばだと、チェックアウトする前にお土産を買ったりする時間が取れます。8時半から10時ごろまでゆっくりお土産を選んで、チェックアウトして荷物はコインロッカーに入れて身軽にお昼を食べられました。阪急百貨店の屋上からは博多周辺が見渡せました。きれいな街だね・・「そうや、Mのところ見てみようか」と、二男の勤務先を調べてそのビルを検索して二人で行ってみました。昼ごはん時で外に出ていたのですが、彼が仕事をしている場所を確かめることが出来てなんだかホッとしました。ここで、そろそろ7年目になるのだね。
 博多駅の辺りをうろうろして、そろそろ新幹線乗り場へと。中に入ってすぐごろに彼女が駆けつけてくれたのでした。別れを惜しむカップルの様にドアの中と外とで話すことが出来ました。ギューッと凝縮された時。またの再会の時を話しながら、最後には目頭が熱くなるのでした。ドアが閉まって変わらない笑顔にお別れです。
 温かい、ほんとに満たされた気持ちいっぱいで帰路名古屋へと向かっていたのでした。揺れる列車の中、二男夫婦のしてくれたことや旧友との再会のことや、嬉しいことが次々にぐるぐると浮かんできて感謝の気持ちでいっぱいでした。
 福岡から帰って、2泊3日の中身の濃いいい旅だったなと思うとともに、二男のこと旧友のこと、今は離れて暮らしているという事、二男の生活、旧友の生活、あの町で生きているんだなぁという感慨、充実した毎日を過ごしているのだなぁとか、新しい暮らしを新しい町で始めるんだなぁとか、わたしもこうして日々様々なことがあるここで暮らしていくのだなぁ・・などと、自分自身事も含めて福岡にも思いを馳せるのです。いやぁ、人生は楽しいのだ。

 邦ちゃんへ、二男夫婦から。薄い薄いカップで邦ちゃんはとても気に入って毎晩これでお酒を飲んでいます。

 お土産を持って行った末っ子の家でお嫁さんとコーヒー。スペインで買ってきたと言うオレオを食べながら、福岡での話をしながら写真を見たり、ほぼ娘の様にざっくばらんにお付き合い。4月から保育士として働くことのおしゃべりも。世間で聞く嫁と姑のいざこざなど問題外なのだけど、わたしがわからないだけで彼女は気遣っているのか、それはないよね…変わらないでいようね、ゆ〇〇ちゃん。あ、わたしは二人の姑になったのか。別に変わりないけど、二男のお嫁さんのこともこれからは頭に置いていこう。


 アネモネって、春だなぁって思える花、大好きです。今年は八重咲のも植えたのね。邦ちゃんのお蔭できれいな花に会える春です、ありがとう。