小さな楽しみ

自家焙煎珈琲のお店で

 仕事の後、スマホを見て着信が無いことにホッとする。
 先月の初旬に老健から病院に入院している父。
 いろんな症状が出て、入院して検査を受けたが、これといって何も見つからないまま。
 急に体調が悪くなって一度呼び出されると、次はいつなのかと不安だ。
 先日7日に着信があって折り返すと、すぐにでも来てくださいと言う風だったので慌てて行った。
 いつもの病室ではなくてナースステーションの隣の部屋に居て顔色がとても悪く私が行っても眠ったままだった。
 その時、頭の中をいろんなことが過ぎった。そして回復…
 悪くなって回復して、その時に退院のお話が出たのが先週の月曜日12日。
 また元の老健に紹介状を書きますねと医師から言われた。
 父は今入院している病院がとても気に入っていて、行くといつもいい顔色をしている。
 でも、いつまでも居られない。
 この先、老健とこの病院を行ったり来たりになるのだろうか。
 
 今日も仕事の帰りに病院へ行って来た。行くといつもの様に目を閉じている。
 洗濯物を入れ替えして何となく声をかけて少し話して「また来るね」と言うと、
 「ありがとう。気を付けて帰れや」と言う。
 そう言ってもらえると単純なわたしは嬉しくなる。 
 老健の受け入れは大丈夫なのかな、まだ連絡が無いことをいいことにしているが、
 そのうち出なければいけないのだよね。

 なんとなく、いつもドヨンと気が重い日々は続くのだ。
 小さな楽しみを見つけて踏ん張るしかないね。
 病院の帰りはコーヒー屋さん。
 遅いお昼、と言ってもケーキセットなのだけど、しみじみ美味しいのだ。
 いつもの様に中日新聞と、持ち歩いている小説を読んで過ごすひと時だ。