ピーナッツの生チョコレート

ピーナッツの生チョコレート

 夕ご飯を片付けた後のリビングで、LPレコードに針を置くNくん。JANIS JOPLINを聴きながら、チチの”YAIRIのMARTIN d-45もどき”を弾いている。「Nはアコースティックが似合うぞ」とチチは言う。「あー、GUITAR弾きがいる」と私が言うと、「俺のGUITAR、サンバーの中でしょ!」あっ、そうだった。Nくんのフェンダージャガーくんは近くのガソリンスタンドに預けたサンバーディアスの中にあるんだったね。(あ〜〜、さっき必死でGUITARの名前を聞いたんでした、汗。)
 さてさて、私の車はと言うと〜〜
 昨日の朝、勤務先の駐車場に入るとき車を縁石に思いっきりぶつけてしまった。えーーー、どうなったの私?!あーー、タイヤは見事にパンク、ホイルも歪んでるし・・・・とりあえず邪魔にならないようにと駐車スペースに車を停めた。そんな時はすぐにKさんの携帯に電話だ!「スペヤタイヤあるよね・・?」〜中略〜「とにかく車はそこに停めといて」
 ゆっくりと話は出来ない、更衣室からもう出て仕事に行かなきゃ!そして、忙しくて車のことも忘れかけていたぐらい・・・。お昼に広げたお弁当箱の中がぐちゃぐちゃになっているのを見て、そうだ・・ぶつかった時座席に置いてたバッグもひっくり返ったんだわ・・友人に電話して、帰りは、ありがたくも迎えに来てもらえることになった。仕事中に休憩を取って来てくれると言う〜〜(ほんとに友人はありがたいです)
 Kさんが仕事から帰って、車の停めているところまで行った。前輪の右、それも何にもないところ・・・「・・・?なんでまた・・?」って、呆れた様子。仕事から帰ってくつろぎたいところなんだろうに、不注意な私のためにほんとにごめんなさいっ!と思っている私を横目に、男の人ってすごいわぁ。
 目の前にある状況を捉え、どうするべきか・・・きっと頭の中がグルグル回っているのね。軍手を付け、道具の名前はよく分からないんだけれど手際よく出し(私は車に乗っていてそんなものどこにあるのかさっぱり知らない・・)やるべきことを進めていったのだけど、どうしてもホイルの螺子が外せない。
 大分時間が経って、少し風が出てきて寒くなりそうなので、上着を引っ掛けて横でじーとその様子を見ていた私に、「これは無理やな、明日ジャフを呼んで来てもらって」ということになり、車を置いて帰ってきた「・・何か考え事してたんやろ・・?」って、言ってくれた。ごめんね、心配かけて。
 今朝、ジャフの人に頼むことにした。タイヤの様子を話しておいたので大きな荷台のある車で来てくださった。昨日のKさんにも男の人の手際のよさに感心したんだけれど、てきぱきされている作業振りに何かこう・・・半分圧倒されるというか、すごいですね、、やるべき手段を次々と選んでいき、もうただ私は見ているしかありません。
 やっぱり、ホイルは離せなくって車はこのまま修理へといった方がいいですということになり、大きな荷台に乗せて固定させて近くの行き付けのガソリンスタンドへと運んでもらった。車を荷台に載せて固定させる・・その様子を近くで見ていて、ゾクゾクしてしまった。こんなことぐらい、ジャフの方にとっては何でもない事なのでしょうが、私には何か感じてしまったのです。
 「てきぱきと仕事をこなす」ということが素晴らしく思えた。何故か、私も自分の仕事の持ち場で人から見てこんな風に、てきぱきと仕事をしたい!と強く思ったのでした。
 車をスタンドに置いて、家まで歩いて帰ることになった。その途中で、100均で探したレターセットとボールペンを持って、珈琲屋さんで手紙を書いていました。店内は席が詰まっていて少しざわついてはいましたが、気にしない気にしない・・。書いてる途中でメールが入ったり、何とも便利さと優雅さを行ったりきたりです。店を出て家に着くまで、春らんまんの風景を手を差しのべられる感覚で思いっきり楽しめました。車がないという不便さにはこんな楽しいことを引き換えに出来るのね。