独楽の箸置き

おぜんざい

 本日鏡開きの日であります。夕食の前に大納言を軟らかく煮ておきました。小豆でも大納言は、煮ても腹割れがしないので、その昔切腹の習慣のなかった大納言と言う役職の名前からの由来だそうな。何とも古式ゆかしい名前だこと。でもしかし、わたしが炊いたら腹が切れています。これはもしかして大納言ではないんでしょうか・・。普通サイズの小豆よりもこっちの方が美味しいねと、二日の日におぜんざいを炊いた時に言ってた邦ちゃんでした。小豆好きには断然こちらの方がつぶ感があっていいものです。お腹が割れたという事は炊きすぎだったのかな。柔らかくし過ぎたのかも知れません。それとも、火力が原因かもしれません。いつもより気持ち強めにしていましたからして。やっぱりこういうのは、休みの日の午前中、時間を気にしないタイミングで煮るのが良いようです。
 鏡開きと言っても、昔の頃のようなホントに大きなサイズの丸いお餅がドーンと重ねてあるのとは違いますので、とても簡単に開けます。それでも、まだ新婚の頃は大きなサイズのだったので、邦ちゃんが仕事から帰るのを待ってお餅を分けてもらっていましたっけ。今は鏡餅の形をしたパックの中に、小袋に入った丸餅がいくつかあると言う風です。たいていそういう風なのかしらね。子供の頃は、カビが付いたお餅を水に浸けて洗っていた思い出があります。小さなお餅を焼いたら、お餅の上に十字に筋と言うか切れ目が入っていて、焼き上がりが美味しかったのです。お餅も進化していくのでしょうか。

 先日の京都行で連れて帰って来た、独楽の形の箸置きです。
 邦ちゃんがお箸を買うと言うので入ったお店、「うるしの常三郎」神宮道店にて。邦ちゃんがお箸を選んでいる傍ら、独楽って不安定だろうに、箸置きにしている可愛い!って、そのディスプレイに目が行きました。「この箸置きって、独楽ですよね。不安定やないのかなぁ?」と、つい京都に入ると関西弁になります。お店の方が、独楽をひっくり返して見せてくださって、裏側が3カ所溝があってふらふらしないことを教えてもらいました。「あ、ほんまや。これくださーい。」とか言いながら連れてきた箸置きです。「このお店はよく来はるんですか?」「1年に1回だけここは通るんですよ。」と言うと、他の店舗を書いたものを手渡してくださって「このお店は今月の21日で仕舞うんです。また来年来はったときに、この店無いと思われたら申し訳ありませんので。」そっか、来年は違うお店があるんだね。多分もう会えないだろう可愛い店員さん、一期一会です。でも、この箸置きを見るたびにちょっと思い出すのでしょう。